コンクリートの壁以外にも様々な素材
新築を建てる時に「外壁をどうしようか迷っている」「古くなった壁をリフォームしたい」
そんな人も多いのではないでしょうか。外壁を作る時にポイントになるのが素材選びです。外壁に使われる素材は色々な種類があるので、何を選べばよいのか迷ってしまう人は多いです。今回は塗り壁の外壁を作ろうと考えている人に向けて、おすすめの素材などを詳しく紹介していきます。
【今回の記事のポイント】
✓塗り壁のメリットや種類がわかる。
✓塗り壁に最適なモールテックスのことがわかる。
更新日:2023/9/24
初稿:2022/6/13
《目次》
・塗り壁とはどういうもの?簡単解説
・塗り壁にする場合のメリットとは?
・塗り壁の材料には色々な種類がある!
・次世代仕上げ材は注目のモールテックス
・塗り壁を作る時のコツや注意点とは!
・自分の好みに合った素材を見つけよう!
塗り壁とはどういうもの?簡単解説
塗り壁というのは、日本家屋によく使われていた方法で、塗装の一種です。
昔の日本造りの家や蔵、お城なんかにも使われていた手法になります。今でも、日本各地で塗り壁の存在は確認することができます。皆さんも一度はご覧になっていることでしょう。
現在の塗り壁はコンクリートなどの下地の上に、漆喰や土などの材料を塗って仕上げていきます。
中でも左官職人の手で仕上げられるということで、1つ1つデザインが異なるのが魅力です。コテやハケを使った模様はいくつものパターンがあり、職人さんの技の見せ所でもあります。
現代のように洋風な家が建てられるようになり、サイディングやタイル、ブロックなどを使用した外壁が多くなりましたが、建物の耐火性の高さやデザインの珍しさなどから塗り壁が再注目され、塗り壁の人気が高くなっています。
塗り壁にする場合のメリットとは?
続いて、塗り壁をご検討されている方や、リノベーションや補修、DIYを考えられている方に読んで欲しい!塗り壁にする場合のメリットをご紹介していきます。塗り壁の特徴や技術など、通常の塗装とはまた違った、塗り壁だからこそ味わえる部分もあります!
耐火性が高く家を守ってくれる
塗り壁を作る時には色々な素材が使われますが、どれも耐火性能が高いものばかりです。
日本は昔から木造建築が多かったということで、家を守るための対策として、塗り壁が使われてきた歴史があります。古い時代から耐火性のある素材として漆喰があり、あの白鷺城と言われる姫路城の壁も漆喰を使った塗り壁になります。美しさはもちろんですが、城が燃えないように考えられた結果でもあります。
万が一火事になってしまった時、しっかり家を守ってくれる外壁にしたいと思っているのであれば、塗り壁は最適な選択肢の一つと言えるでしょう。また、使用する素材や塗料によっては、汚れやカビ、キズなどが付きにくかったりと、メンテナンスにおいても嬉しい一面があります。
弊社で取り扱っているモールテックスは塗り壁にも最適な商品です。モールテックスは美しく、機能性に優れた左官材料です。室内外の壁面以外にも床や天板、家具などにも対応できる万能材料です。
モールテックスについてのご相談やご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください。
個性的でオシャレなデザイン
デザインの良さも塗り壁の魅力の1つです。前途でもお話ししたように、コテやハケなどの道具を使って様々な模様を施すことが可能。塗り壁は職人の手で壁に材料を塗り仕上げていくものなので、職人の腕によって1つ1つ模様が変わってきます。
そのため、壁紙やサイディングなど、全く同じ模様が繰り返しあるようなものとは異なり、個性的でオシャレなデザインになります。見た目にもこだわりたい人や、他にはない自分だけの外壁を作りたい人、職人の技術や伝統を大切にしたいと思う方にはおすすめです。
自然素材が使われているから環境にも安心
壁の素材を選ぶ時は、安全性にも気を使う必要があります。ホルムアルデヒドなど、自然だけではなく人体にも悪影響を与える物質を発生させるような素材もあります。とは言っても、多くの塗り壁の材料に使われているものはほとんどが自然素材です。
安全性が高いということで、部屋の内壁や床などの内装にも積極的に使われています。塗り壁で作られた外壁は、人間にも環境にも優しいということです。
サカンアートでおすすめしているモールテックスも天然素材を使用しているので安全性も確保しております。モールテックスは日本の規格よりも厳しいとされているヨーロッパで、F★★★★と同等以上の規格の認定を得ており、小さなお子様やペットがいらっしゃるご家庭でも安心して使用いただけます。アレルギー症状をお持ちの方でも天然素材を使用しているということは大きな判断材料になることでしょう。
塗り壁の材料には色々な種類がある!
塗り壁といっても使われる材料には様々な種類があり、それぞれ仕上がり具合や耐久性、特徴が変わってきます。ここからは主な材料をいくつかご紹介していきたいと思います。
>>漆喰
塗り壁材料の代表格として、昔からよく使われているのが漆喰です。海藻や消石灰を混ぜ合わせて作られた塗材で、民家の壁や寺院建築の内外装などにもよく使われています。
漆喰は水分を吸収し吐き出すという特性があり、梅雨などの季節は湿気を吸い、乾燥した季節には水分を吐き出します。天然の調湿効果を持ち合わせていることで、室内の湿度を快適に保ちやすくなり、気候の変化が激しい日本では、家屋の塗り壁の素材としてよく使われてきました。
また、漆喰の持つ独特の風合いが日本らしさを演出してくれるので、今でも好んで漆喰を選ばれる方もいらっしゃいます。
>>モルタル
モルタルも人気がある素材です。セメントと砂、水を混ぜて作られる素材で、コンクリートのような質感や見た目をしているため、同じものとして扱われやすいですが、明確に言えばモルタルとコンクリートは異なるものになります。モルタルはコンクリートに比べ強度は劣るものの、扱いやすくアレンジが効きます。
モルタルは外壁だけではなく、最近では玄関の土間などの内装にもよく使われている素材です。
モルタルは塗り壁としてはもちろん、タイルやブロックなどを設置する時に接着剤として使われることがあります。コンクリートとほぼ同じ素材が使われているので、耐火性と耐久性が高い塗材です。木造建築が多かった日本では、外壁の仕上材として主流になっていましたが、扱いやすさから多方面での使用が見受けられるようになりました。
モルタルとコンクリートと同様に、モールテックスも見た目が似ていることで混合されやすいですが、どれも似て非なるもの。モールテックスは見た目はモルタルやコンクリートのように見えますが、カラーバリエーションも豊富でニュアンスカラーなどにも対応し、調整することで独自の色味を再現することもできます。モルタル色と言われるグレーも淡い色から濃い色まで幅広く、お好みの色合いでデザインを楽しめます。
>>土壁
断熱性能が高いとされる土壁も昔からよく使われてきました。原料が集めやすく、多機能な自然素材ということで、日本家屋の室内外でよく使われてきましたが、現代でも居酒屋や旅館などトラディショナルな雰囲気のお店では、インテリアとして土壁を見る機会が多くあります。
温度変化を防ぐ効果が高いということから、温度管理に敏感な醸造所などの壁に採用されてきた素材です。ただし、自然乾燥させなければならないため、他の素材以上に完成までに時間がかかるというデメリットがあります。また、時代の変化から、土壁の需要も減少し、土壁を施工できる業者も減ってきているようなので、土壁をご希望の方は事前に調べてから依頼するのが良いでしょう。
今までご紹介してきた材料は専門的な知識や技術が必要な場合が多く、誰でも簡単に施工できるものではありません。漆喰やモルタル・コンクリート、土壁などは左官業と言われる職種の方々が行っているケースが多いです。モールテックスも同様に、キレイな仕上げを求めるのであれば、講習会を受け、モールテックス施工の経験がある業者に依頼した方が最適です。
サカンアートではお住まいの地域やお近くで、モールテックス施工を行ってくれる業者様をご紹介するサービスを行っておりますので、気になる方はぜひ、ご活用くださいませ。
また、業者様向けにモールテックス講習会も行っておりますので、モールテックスを取り入れたいとご検討中の業者様がいらっしゃいましたらお気軽にお問合せください。
次世代仕上げ材は注目のモールテックス
上記で説明したように、漆喰やモルタルなど外壁に使われる材料は色々ありますが、次世代の仕上げ材として注目されているのが【モールテックス】です。ここからは、モールテックスがどういう素材なのか、特徴を詳しく解説していきます。
◆◆モールテックスとは?
モールテックスは輸入左官材料で、左官仕上げの材料の1つです。
ベルギーにあるBEALというメーカー会社が開発し、製造しています。
サカンアートはBEAL社へ直々に赴き、見学・交渉し、日本の代理店となりました。
見た目はモルタルに似ていますが、機能性や使われている原料などが変わります。
クリンカーや石灰など、自然素材で作られた仕上げ材で、住宅の床や壁、外壁など色々な用途に使われています。古くから使われている漆喰や土壁などにはない特徴を持った、次世代の仕上げ材として現在人気が高まっています。
モールテックスの特徴1:柔軟性が高い
仕上げ材としてモールテックスが人気になっている理由の1つが、柔軟性の高さです。
壁というと硬いイメージがあるかもしれませんが、モールテックスはかなり柔軟性があります。
加工がしやすいだけではなく手触りがよいということで、床や内壁の素材として使われることも多いです。
柔軟性は耐久性にも大きく関わってきます。あまりに硬すぎると、ひび割れやたわみを起こしやすくなります。その点、モールテックスを使えば、たわみやひび割れに強い外壁を作り上げることが可能です。
モールテックスの特徴2:強靭性に優れている
柔軟性が高いモールテックスですが、強靭性にも優れています。
衝撃に強い素材ということで、傷が付きやすい床や階段の素材としてもよく使われています。
表面強度が高く、ちょっとした衝撃で剥がれたり削れたりすることがありません。
雨風にさらされて、表面が剥がれやすい外壁にも最適な素材というわけです。
モールテックスの特徴3:薄塗りができる
モールテックスは、2~3mm程度の厚さでも十分な強度を出せる素材です。
薄塗りが可能ということで、様々な用途に利用することができます。
また、外壁などを塗る時にも少ない量で済むため、短い期間、少ないコストで工事を済ませられます。
モールテックスの特徴4:接着力が強い
接着力が強いのも、モールテックスの特徴です。
外壁を作る時、コンクリートや木材、金属など様々な下地を使用します。
その上から素材を塗ることになりますが、接着力が弱いとすぐに表面が剥がれてしまいます。
接着力が強いモールテックスなら、様々な素材の上から塗ってもしっかり接着してくれるので、簡単な施工で耐久性が高い外壁に仕上げることができます。これまで使えなかったプラスチックなどの下地にも塗ることが可能です。
⬇︎⬇︎ 参考になるコラムはこちら ⬇︎⬇︎
モールテックスの特徴5:防水性に優れている
外壁を作る時は、防水性にも気を配らなければなりません。
内壁とは違い雨にさらされることになるので、防水性がない素材を選んでしまうと、すぐに劣化してしまいます。モールテックスは、防水性に優れた仕上げ材です。雨に濡れても劣化しにくいため、外壁の仕上げ材として人気があります。
モールテックスの特徴6:色々なカラーを選べる
外壁というと、白やグレーなど特定の色しかないというイメージがあるかもしれません。それは、素材によって色が決められてしまうためです。
しかし、モールテックスはカラーバリエーションが豊富で、基本カラーだけでも64色あります。
色の種類や濃度など細かく分けられているので、自分好みのカラーが見つかります。さらに複数の色を組み合わせれば、オリジナリティ溢れる外壁を作ることが可能です。
塗り壁を作る時のコツや注意点とは!
ポイント①:材料の特徴を理解しておく
塗り壁は、使用する仕上げ材によって見た目はもちろん、耐久性が大きく変わってきます。そのため、自分が何にこだわっているのかを明確にして、それを実現してくれる素材を選ぶことが大切です。
耐久性を求めるのであれば、防水性や粘着力が高い素材を選ぶとよいでしょう。
また、どのくらいの耐用年数なのかチェックしておくことも大切です。見た目を重視するなら、モールテックスのように、カラーバリエーションが豊富な素材がおすすめです。
ポイント②:技術力が高い職人に任せる
自宅の外壁を塗り壁にする時は、技術力が高い職人に依頼することが大切です。
塗り壁の仕上がりは、職人の腕に大きく左右されます。手作業で壁を塗っていくため、職人の技術力がそのまま仕上がりの美しさに繋がるのです。
塗り壁に慣れていない職人に任せると、厚さがバラバラになる、繋ぎ目が目立つなど、満足できない仕上がりになるかもしれません。また、見た目の美しさだけではなく、耐久性にも大きく関わります。
しっかり材料が密着していないと、隙間から水が入り込み劣化が早くなってしまうでしょう。すぐにひび割れやたわみを起こし、再工事しなければならないケースもあります。
弊社では業者様、取り扱い店、個人向けにもモールテックスの施工講習会を行っております。ご興味のある方はぜひ、一度ご覧になってみてください。
ポイント③:実績を見て会社を選ぶ
工事を依頼する会社を選ぶ時は、どのくらいの実績があるかしっかりチェックしておきましょう。塗り壁の施工は実績が物を言います。
これまでに多くの施工を行ってきた会社であれば、技術力がある左官職人が在籍している可能性が高いです。
実績のない怪しい会社に任せてしまうと、満足できる外壁に仕上がらない、工事中にトラブルが起こるなどのリスクがあるので、ネットなどで実績や口コミをチェックし信頼できる会社か見極めるようにしましょう。
⬇︎⬇︎ モールテックスの施工業者様のご紹介はこちら ⬇︎⬇︎
ポイント④:素材選びやデザインのことを細かく相談する
工事をする前に、素材選びやデザインのことを業者側と細かく打ち合わせしておきましょう。
塗り壁は職人が手作業で仕上げるので、ちょっとしたことで見た目が大きく変わります。
希望のデザインがあるのであれば、細かく具体的にイメージを伝えておかないと、イメージ通りのデザインには仕上がりません。選ぶ素材も重要になるので、専門家と相談しながら決めていきましょう。
ポイント⑤:複数の業者を比較する
業者に依頼する場合は、なるべく複数社を比較してから選ぶようにしましょう。
業者によって費用や取り扱っている材料が変わります。
依頼する業者によって、外壁の仕上がりが大きく変わってくるということです。
まずは資料請求や見積もりなどを請求して、それぞれの特徴や違いを比較することが大切です。
自分の好みに合った素材を見つけよう!
塗り壁の外壁は、選ぶ素材によって仕上がりが大きく変わります。
こういうデザインにしたい、耐久性を重視したいなど、希望があるのであれば、それを実現してくれる素材を選ばなければなりません。どんな素材がよいか迷った時は、カラーバリエーションが豊富で耐久性や耐水性にも優れた、モールテックスがおすすめです。
次世代の仕上げ材として注目されているモールテックスで、魅力的な塗り壁を作ってみてはいかがでしょうか。まずは、理想の壁やイメージをお聞かせください。それに合わせたご提案や、【無料サンプル】のご用意も可能でございます。
また、モールテックスに関する情報やサービスについてもお気軽にお問い合わせください。
監修者からのメッセージ
監修者:毛受 進(2級建築士/1級土木施工管理技士)
サカンアートでは「世界の優れた左官材料の提供を通じて、日本の住環境をより豊かにする」事を目的としております。
左官でしか表現できない「おしゃれでありながらも居心地のいい空間づくり」。そんな左官材料を世界から日本に提供することでより豊かな住環境づくりのお手伝いができる存在となって参ります。