家の外壁には塗り壁がおすすめ!特徴やメリットを解説
【今回の記事のポイント】
✔️塗り壁の外壁についてがわかる
✔️商品を比較し、塗り壁におすすめの材料がわかる
更新日:2024/6/7
初稿:2022/04/30
目次
塗り壁を使った外壁の特徴
塗り壁は、木や竹、石膏ボードなどで作った下地の上に土や漆喰などの素材を何層にも塗ることで仕上げられた壁のことです。左官と呼ばれる専門の職人がこてを使った手作業で仕上げを行うため、「左官壁」と呼ばれることもあります。主に内壁に使われるケースが多いですが、外壁の仕上げとしても一定の支持を集めています。
歴史的には、奈良時代に白土と消石灰を用いた塗り壁の施工法が確立されており、以降お城や民家の外壁に利用されてきました。明治時代になると、洋風建築に合わせてラスやレンガ、コンクリートを下地にモルタルを塗る新しい形の塗り壁が登場します。塗り壁と聞くと和風建築を思い浮かべる人も少なくありませんが、実は洋風建築にもしっかりと対応しているのです。
塗り壁を使った外壁の最大の特徴は、職人の手作業ならではの独特の風合いです。左官職人のこて捌きや刷毛の使い方次第で仕上がり方のパターンは無数に存在し、一見シンプルでありながらも見るものを飽きさせません。また、素材によっても風合いは大きく変わり、先述した消石灰は滑らかな風合いになるほか、珪藻土でザラつきのある仕上がりにしたり、カラーバリエーション豊富で伸びの良い合成樹脂などが存在します。
なお、10年から15年程度で劣化が始まり、塗装の剥がれや汚れなどが目立つようになるため、メンテナンスを行う必要があります。小さい汚れなどは個人で修復可能ですが、全体の劣化が進んでいる場合は塗り直しを行う必要があるため、専門業者に依頼しなければならない点に注意しましょう。
塗り壁を使った外壁のメリット
以下では塗り壁を使った外壁のメリットについて紹介します
独特の風合いがおしゃれ
塗り壁の最大の魅力こそ、塗り壁だからこそ出せる独特の風合いです。先述した素材ごとの風合いに加えて、左官職人の技術によって模様をつけたり、パターンに変化を出したりするなど、唯一無二のデザインを手に入れることもできます。同じ色や左官材料が使われたとしても、左官職人の塗り方一つで全く違ったデザインになるため、おしゃれな外壁を追求したい人や独自の風合いを求める人にとってはまさにうってつけの選択肢と言えるでしょう。
つなぎ目ができないため、見栄えが良くなる
おしゃれな外壁を目指す人にとっては、塗り壁の外壁はつなぎ目ができない部分も評価に値することでしょう。既製品系の外壁材の場合、つなぎ目によって家に意図しないラインができてしまい、外観を損ねてしまうリスクが存在します。
そのため、つなぎ目のラインをデザインに上手く落とし込むことを事前に勘案しなければならないのですが、塗り壁の場合はつなぎ目が発生しないためラインを考慮する必要がありません。また、外壁はつなぎ目から劣化が始まることもありますが、塗り壁の外壁はつなぎ目の存在による劣化リスクを抑えられるという強みも見逃せないでしょう。
壁材の組み合わせの自由度が高い
人体や環境にやさしい
塗り壁を使った外壁の注意点
施工コストが高いため、予算に余裕を持たせる必要がある
工期が長くなるため、余裕を持ったスケジュールを組む
塗り壁は、建材を塗った後乾燥させるというステップを踏む必要があります。建材が乾いて硬くなるまでにはそれなりに時間がかかるため、工期も相応に長くなるのが特徴です。長い工期と引き換えに唯一無二のおしゃれな外壁を手に入れることができますから、事前にスケジュールには余裕を持たせた上で、焦らずじっくりと待つと良いでしょう。
劣化が目立ち始めた段階でメンテナンスを行う
塗り壁とタイルやサイディングの違いを比較
塗り壁以外にも、外壁にはタイルやサイディングなどの既製品を貼り合わせるものが存在します。塗り壁とタイルやサイディングには、どのような違いが存在するのでしょうか。以下ではそれぞれの機能面を比較し、違いについて解説します。
仕上がり方
タイルやサイディングは、基本的に誰が作業してもほとんど同じ仕上がりになります。既製品を貼り合わせるため、よほどのことが無い限りはある程度仕上がりに統一感が生まれるのです。そのため、完成形がイメージしやすい反面、デザインに独自性が無い欠点が存在します。
一方、塗り壁は左官職人の技術一つで仕上がりが大きく変わります。どのようなデザインになるかは職人の腕次第となるため、実際にどうなるかは完成してみないとわからない一方で、唯一無二のデザインを楽しむことができるのは塗り壁ならではの強みと言えるでしょう。
外観の印象としては、タイルやサイディングは外壁に立体感が出て、高級な印象と安定感を与えることが可能です。一方で塗り壁は一見するとシンプルではありますが、塗り方や左官材料による独特の風合いを楽しむことができます。お手軽に高級感を出したい場合はタイルやサイディング、唯一無二のデザインを求めるならば塗り壁にそれぞれ軍配が上がります。
メンテナンス頻度とコスト
塗り壁の外壁におすすめの左官材料、モールテックス
塗り壁の外壁には、輸入左官材の「モールテックス」がおすすめです。モールテックスは、デザイン性と機能性を併せ持つ優れた左官材料で、防水性能の高さは特筆に値します。
シャワールームや洗面台、浴槽などに使用することができると言えばその防水性能の高さを容易にイメージできることでしょう。当然ながら、外壁に使えば雨水をシャットアウトすることが可能です。加えて、高い耐久性に膜の薄さと柔軟性を兼ね備え、接着性の高さにより下地を選ばない汎用性も持っています。耐久性の高さはひび割れのしにくさにも現れており、メンテナンスコストも抑えることが可能です。
デザイン面においても優秀で、専用の顔料を組み合わせることで豊富なカラーバリエーションを実現しています。カラーチャートが多く、無限の色彩表現を行うことが可能です。加えて、先述した接着性の高さは外壁の形状を選ばず、構造上の成約が許す限りシームレスな壁面を作り出すことができます。カラーバリエーションと下地や壁面の形状を選ばない汎用性によって、どのようなデザインも実現することが可能となるのです。
総じて、機能性と意匠性を高いレベルで兼ね備えたモールテックスは、外壁を塗り壁で仕上げる上ではうってつけの左官材料と言えるでしょう。塗り壁の外壁を作る際には、左官材料の選択肢としてモールテックスを是非検討してみてください。