研ぎ出しとは何か?ビールストーンで叶える上質空間

「研ぎ出し」と聞いて、どんな仕上がりを想像しますか?
昔ながらの左官技法のひとつとして知られるこの手法が、いま再び注目を集めています。その理由は、左官材「ビールストーン」によって、従来にはない自由な発想と美しさを備えた“現代版・研ぎ出し”が可能になってきているからです。

「他と被らない空間を作りたい」「でも、奇抜すぎるのはイヤ」
そんなこだわり派の住まいや店舗にぴったりなのが、この“研ぎ出し風ビールストーン仕上げ”。自然素材の魅力とモダンなデザイン性を兼ね備えた注目の左官材なんです。

実際の施工事例や価格帯なども紹介しながら、あなたの空間づくりに役立つ情報をお届けします。
【今回の記事のポイント】
✔︎研ぎ出しとはどんな技法なのか、基本からわかりやすく解説
✔︎左官材「ビールストーン」の特徴や、研ぎ出しとの関係性を紹介
✔︎実際の施工事例や価格、導入サポートまでまるごと網羅
初稿:2025/8/25
《目次》
研ぎ出しとは?基本からわかりやすく解説
「研ぎ出し」とは、モルタルやセメントに石やガラスなどの骨材を混ぜ、硬化後に表面を研磨することで素材の断面を美しく浮かび上がらせる左官技法のひとつです。左官職人の手仕事によるこの技法は、床や壁面に豊かな表情を与え、独特の質感と深みを持った仕上がりが得られます。

研ぎ出しの定義と起源
研ぎ出しの起源は、イタリアの「テラゾー」にあるとされます。テラゾーは大理石の破片などを再利用して床材に仕上げる技法で、15世紀頃からヴェネツィアで発展しました。日本ではそれが独自に発展し、モルタルと自然素材を組み合わせた「研ぎ出し」として確立。長い歴史の中で、和の建築にも多く採用されてきました。

テラゾーとの違いとは?
一見似ているテラゾーと研ぎ出しですが、仕上がりや思想に違いがあります。テラゾーは均質で滑らかな表面と、計算されたデザイン性が魅力。対して研ぎ出しは、自然素材の個性を活かした“素朴さ”と“偶然の美”を楽しむ技法です。どちらも美しい技法ですが、研ぎ出しの方が「一点モノ」としての価値が高く、味わい深さが際立ちます。

研ぎ出し仕上げの特徴と魅力
研ぎ出しの魅力は、その「自由度と表情の豊かさ」。使う骨材によって雰囲気がガラッと変わり、顔料や表面処理次第で和風にもモダンにも仕上がります。また、耐久性が高く、摩耗しても再研磨すれば長く使えるのも大きな利点。自然素材を活かした左官ならではの温もりが、空間に上質さと落ち着きをもたらします。

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ビールストーンとは?研ぎ出しとの関係性
「ビールストーン(BEALSTONE)」は、ベルギーのBEAL社が開発した左官材で、伝統的な研ぎ出しの技法に現代の機能性とデザイン性を融合させた革新的な塗材です。壁・床・家具などあらゆる面に施工できる柔軟性を持ち、オリジナルの風合いや色合いを自由に表現できるのが特長です。

ビールストーンの基本構造と素材
ビールストーンは、モルタルベースの塗材に骨材や顔料を自由に混ぜ込むことで、唯一無二の質感や色味を生み出せる材料です。使用される骨材には、天然石の砕石はもちろん、鏡の破片、ガラス片、金属片、さらには貝殻なども活用され、磨き出すことで素材の表情が表面に浮き出てきます。これにより、伝統的な研ぎ出しと同様の美しさを、より自由な発想で再現することが可能になっています。

骨材や顔料の選択肢とカスタマイズ性
ビールストーンの大きな魅力は、そのカスタマイズ性の高さです。サカンアートでは、あらかじめ調合された顔料入りミックスも用意されていますが、施主の希望に応じて骨材や顔料を自由に組み合わせることができます。たとえば、地域の特産石や思い出の素材を混ぜ込むといった演出も可能で、まさに“オーダーメイドの左官仕上げ”が実現できます。これにより、研ぎ出しのような「一点モノ」の価値を持ちつつ、デザインの自由度がさらに広がるのです。

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ビールストーンで再現する「現代の研ぎ出し」
ビールストーンは、伝統的な研ぎ出しの技法をベースにしながらも、現代建築やインテリアデザインのニーズにマッチした仕上がりを実現できる左官材です。単なる復刻ではなく、素材の自由度や施工性、表現の幅が格段に進化している点が、いま注目されている理由です。

アールデコや人造大理石の再現も可能
研ぎ出し仕上げは、もともと人造大理石としてのテラゾーと似た表情を持ちますが、ビールストーンを使えば、より柔軟な再現が可能です。たとえば、1920年代のアールデコ建築に見られるような華やかな床模様も、骨材と顔料の選定次第で再現できます。さらに、老朽化したテラゾーの床のリノベーションにも適しており、既存の素材を活かしながら美しさを蘇らせることができるのです。

現代デザインと調和する左官材の魅力
ビールストーンは、素材そのものの質感を活かしつつ、空間全体のトーンに合わせたデザインが可能です。たとえば、ミニマルな空間ではシンプルなグレートーンと小粒の骨材で落ち着いた印象を演出したり、カフェや店舗などでは大胆なカラーや素材を組み合わせて、インパクトのある壁や什器に仕上げたりと、使い方次第で空間の印象が大きく変わります。壁・床・家具すべてに同じ素材で統一感を出せるのも、左官材ならではの強みです。

ビールストーンを取り扱うサカンアートでは、工事を行う施工業者様をご紹介させていただくことも可能です。材工見積りが欲しい、施工業者を紹介して欲しいという方に対して、なるべくお近くの業者様をご紹介しております。ビールストーンやモールテックスの施工をご検討の方は、ぜひお気軽に問い合わせください。
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ビールストーンの価格・耐久性・メンテナンス
ビールストーンの魅力は、デザイン性や自由度だけではありません。実際に導入を検討する際に気になる「価格」「耐久性」「メンテナンス性」といった、実用的なポイントも非常に優秀です。コストに見合う価値があるかどうかを見極めるためにも、これらの点は事前にしっかりと把握しておきたいところです。

一般的な価格帯とコスト感

耐久性とメンテナンスのしやすさ

サカンアートのサイトでは、モールテックス・ビールストーンのサンプル請求を受け付けています。お好きな色を選ぶことができる有償サンプルで色味などを確認しながら、空間に合わせたコーディネートのイメージにご活用ください。

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研ぎ出し仕上げで「自分らしい空間」を
「研ぎ出し」という伝統技法は、ただの左官仕上げではありません。自然素材の持つ美しさを最大限に引き出し、使う人の感性や空間への想いを“形”にできる、奥深い表現手法です。

そして、その魅力を現代の空間づくりに活かせるのが「ビールストーン」。骨材や顔料を自由に組み合わせることで、自分だけの研ぎ出し仕上げが実現できます。デザイン性・施工性・メンテナンス性のすべてを兼ね備え、住宅はもちろん、店舗やオフィス空間などでも活躍の場は広がるばかりです。

「他とは違う空間にしたい」「流行りではなく、自分らしい空間をつくりたい」
そんな方にこそ、ビールストーンをおすすめします。左官材にこだわることで、空間はもっと個性的に、もっと居心地よくなります。
“自分だけの空間”を、本物の素材で形にしてみませんか?ぜひ一度ショールームや施工事例をご覧ください。
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監修者からのメッセージ

監修者:毛受 進(2級建築士/1級土木施工管理技士)
サカンアートでは「世界の優れた左官材料の提供を通じて、日本の住環境をより豊かにする」事を目的としております。
左官でしか表現できない「おしゃれでありながらも居心地のいい空間づくり」。そんな左官材料を世界から日本に提供することでより豊かな住環境づくりのお手伝いができる存在となって参ります。
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