真鍮を生かす色のポイントを紹介

真鍮の色を生かすポイントを紹介

真鍮の美しい色や高級感に魅せられて、長きに渡り楽しんでいきたいと思っている人もいるでしょう。
真鍮は高級感のある金属なので壁や床、テーブルなどのリフォームの際にもよく注目されています。
ただ、実際に使用するときには問題点もあるので注意が必要です。
真鍮の色の魅力と、継続して色を生かすためのポイントを紹介します。
真鍮

【今回の記事のポイント】
✓真鍮の色の魅力が分かる。
✓真鍮の色を用いたリフォームやインテリアのことがよく分かる。

更新日:2023/7/15
初稿:2022/8/17

《目次》

真鍮の美しさと魅力とインテリア

真鍮の色は温かみがあって多くの人から好まれています。
歴史的にも真鍮の製品は神具や仏具としても用いられていて、特別な価値を秘めているのが特徴です。
近年ではオフィスや店舗などの設計の際に真鍮の色を生かす取り組みがよくおこなわれています。
まずは真鍮とは何かを簡単に確認して、魅力を詳しく理解しておきましょう。
真鍮

■真鍮とは■

真鍮とは銅と亜鉛によって作られる合金です。真鍮は銅と亜鉛の配合率によって種類があります。
銅の含有率が80%~95%の場合には丹銅と呼ばれています。性質的には銅にかなり近くて色合いも赤みが強いのが特徴です。
色合いの魅力を生かしてアクセサリーによく用いられています。
インテリアグッズにも用いられていることがありますが、高級であまり流通していないのが現状です。
銅の含有率が60%~70%程度の真鍮が最も主流で、一般的には黄銅と呼ばれています。
黄銅は加工性が高いので用途範囲も広くなり、インテリアだけでなく時計や雑貨品にも利用されています。
色合いも赤みが薄くなって銅とは違う様相を持つようになり、真鍮独特の美しさがあるのが魅力です。
さらに銅の比率を下げた真鍮もありますが、真鍮製品としてはあまり流通していません。

真鍮

■真鍮の魅力■

真鍮の魅力は温かみのある色合いと金属光沢による輝かしさを兼ね備えている点です。
神具や仏具としても用いられていた歴史があることからもイメージできるように、真鍮は特別なものだと直感に訴えかける力を持っています。
真鍮は使い込むことで変化していくのも特徴で、輝かしい姿からだんだんと深みが増して味がある姿に変わっていく性質があります。
シルバーが使い込んでいくうちに落ち着いた色合いになっていくのと同じようなものです。
金属光沢が穏やかになって落ち着きのある色合いになるのは真鍮もシルバーも同じです。
だからこそ高級感のある金属素材の一つとして真鍮は人気になっています。

真鍮

■真鍮はインテリアとして魅力的■

真鍮は赤みを帯びた金属で、光沢も持っていることから輝かしさもあります。
インテリアとして真鍮を用いると温かな雰囲気のある部屋を作り上げることができます。
シャンデリアには昔から真鍮がよく用いられていました。
スタンドライトやキャンドルスタンドとしても美しく光を反射する魅力的なインテリアとして活用できます。

リフォームの際に真鍮を取り入れることも多く、取っ手やフック、ペーパーホルダーなどにも活用されています。
ちょっとしたところで真鍮を使用するだけで高級感を生み出すことが可能です。
オフィスや飲食店ではカウンターを真鍮にしているケースもあります。美しさと神秘性を兼ね備える金属として、真鍮はインテリアで使う魅力が大きい素材です。

真鍮

真鍮の美しい色は保つのが難しい

真鍮のインテリアを整えればオフィスや店舗などを魅力的で厳かな雰囲気もある仕上がりにすることができます。
自宅も美しく彩ることができますが、現実的には難しい部分があります。
真鍮の美しい色合いをいかにして保つかが大きな課題になるのが問題点です。
どのような問題があって色が保てなくなる場合があるのかを詳しく見ていきましょう。
 
真鍮

■真鍮は酸化すると色が変わりやすい■

真鍮は銅と亜鉛の合金です。銅も亜鉛も空気中の酸素によって酸化しやすい性質を持っています。
合金にしたことで単体の銅や亜鉛とは違う性質を示すようになっていますが、酸化して変化を起こす点は解決できていません。
使い込んでいると色が変わっていってしまうのは良いとも悪いとも解釈できます。
使い込んで味が出てくるという考え方もできますが、もともと持っていた色合いが失われるという解釈もできるからです。
真鍮は使い込むとシルバーと同じように黒ずんできて色合いが暗くなる傾向があります。
輝かしさがなくなり、落ちついた色合いになるという見方をすると魅力的ですが、もともとの輝かしさが好きだった人にはマイナスになる点です。

■緑色の錆が出てきてしまうこともある■

真鍮の色の変化は錆に由来しています。真鍮の一般的な錆び方は黒ずんできて輝きが失われるというものです。
ただ、真鍮は銅の含有量が個々に異なるため、酸化されてできる錆の様子も違います。
銅が錆びたときには緑青と呼ばれる緑色の錆が発生することが知られています。銅像などをイメージすると分かりやすいでしょう。
真鍮も銅の含有量が多いときには緑青が発生しやすいので注意が必要です。
普段からお手入れを徹底していないと緑色の錆が出てきて美しさが損なわれてしまうことになりかねません。

銅像

■真鍮の色や光沢の美しさを保つには手入れが必要になる■

真鍮の色の美しさや光沢の輝かしさを保つためには、手入れをすることが必要になります。
真鍮は汗や水分などによって酸化されやすくなるため、インテリアグッズであれば手で触れたときに磨くようにするだけでも色の変化を起こしにくくすることが可能です。
きれいなハンカチや布巾などで乾拭きをする習慣を作るだけでも錆びにくくすることができます。真鍮の楽器などは常にメンテナンスとして磨き上げられて綺麗を保っています。

トランペット
ただ、自宅のインテリアであれば手入れが行き届く可能性はありますが、オフィスや店舗などでは欠かさず手入れをするのは難しいでしょう。
美しくて高級感があるメリットはありますが、どのようにしてきれいな色を保つかが大きな課題になりがちです。

真鍮でインテリアを整える難しさ

真鍮でオフィスや店舗、家庭などのインテリアを整えるのには色の変化や錆びること以外にも難しい点があります。ここからは真鍮の美しい色を生かしたインテリアを作り上げたいと思ったときにハードルとなる点を解説していきますので、事前に理解しておきましょう。

真鍮 インテリア

■真鍮の価格が高い■

真鍮はゴールドやシルバー、プラチナなどに比べると安いですが、銅と亜鉛の合金なので鉄などに比べると価格が高いのが問題点です。
純粋な真鍮のインテリアグッズを揃えて彩りたいと思うとかなり費用がかかってしまいます。真鍮は純粋な銅よりは安価ではあるものの、金属光沢のあるインテリアでよく用いられているステンレスやアルミなどに比べれば高価です。真鍮でインテリアを整えたいと思ったときには費用面をよく考える必要があります。

真鍮 照明

■保管が難しくて商品が少ない■

真鍮でインテリアを整えようとしたときに大きなネックになるのは商品のラインナップが少ないことです。
真鍮は保管しているうちに空気中の酸素によって酸化されて色合いが変わり、金属光沢も失われてきてしまいます。メーカーとしては量産して保管しておくことができないという問題があるため、基本的には在庫品ではなく注文の都度、一つずつ製造することになります。
製造コストが高いので真鍮のインテリアグッズの取扱業者が少なく、商品のバラエティーはあまり多くありません。
真鍮を素材にして美しくインテリアを整えたいと思っても、なかなか魅力的なアイテムが揃わないのが問題点です。

真鍮 インテリア

真鍮の問題点はミダスメタルで

もし、真鍮の色をずっときれいな状態に維持できて、インテリアに導入する際の費用も抑えられれば魅力的だと思いませんか?
通常の真鍮であれば、メンテナンスなどの手入れの負担も軽減しつつ、真鍮の見事な色を生かすのは難しいと考える方も少なくありません。しかし、ミダスメタルを利用すれば真鍮のメリットを最大限に生かすことができま

真鍮 ミダスメダル

■ミダスメタルとは■

ミダスメタルとはさまざまな種類の金属に適用できるコーティング方法です。金属によるメッキの技術はよく知られているでしょう。
例えば、シルバーでメッキすることによってシルバーが表面を覆うため、中身が他の材質だったとしても見た目の美しさはシルバーと同じになります。このような技術にさらに手を加えて生み出されたのがミダスメタルです。
ミダスメタルはコーティングの際に10%未満の添加剤を使用することで、金属の感触や硬度を再現しつつ、さまざまな素材のコーティングに使えるようにしています。ミダスメタルには真鍮のカラーを出せる素材もあるので、簡単にコーティングによって真鍮の色を持つインテリアグッズを作り上げることが可能です。

ミダスメタルカラーチャート

■ミダスメタルならさまざまなインテリアを塗装できる■

ミダスメタルを使用すれば真鍮製のインテリアグッズがなかったとしても特に問題ありません。
ミダスメタルによるコーティングはさまざまなインテリアに使用できるからです。
ミダスメタルは木材、金属、ガラス、プラスチックなどのインテリアによく用いられている素材を下地としてコーティングできます。
中密度繊維版や配向性ストランドボード、コンクリートなどにも対応できるため、幅広く活用できるのがメリットです。薄いコーティングができる特徴もあることから、下地になった素材の模様を美しい形で残すこともできます。
モルタルなどの模様も生かした美しいインテリアを作り上げられる点でミダスメタルは優れている技術です。

真鍮

■ミダスメタルは磨き直しができる■

ミダスメタルは色の変化に対応しやすいのも魅力的なポイントです。
真鍮の色が変化してしまうのが味わいになるというのであれば、ミダスメタルも経年的に変化していくので楽しめます。しかし、色や輝きはずっと保って欲しいという場合もあるでしょう。
ミダスメタルはワックスやオイルで磨き上げることによって、塗料落ちを防ぎ、経年変化を防げるようになっています。もし表面の変化が起こって色や色付き、輝きが変わってしまったとしても、表面を磨き直すだけで元通りの美しさにできるのが魅力です。

ミダスメタル

ミダスメタルはライセンス商品です

ミダスメタルは材料の取り扱いにあたって、特性をご理解いただく必要があります。

そのため、講習会を受講することで扱うことができる【ライセンス商品】です。

仕上がりや施工についてご相談がありましたら、お問い合わせくださいませ。

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真鍮色を長く楽しむミダスメタル

真鍮の温かみがある色合いと輝かしさは心を包み込む優しさがあります。
真鍮が遥か昔から神具や仏具として用いられてきたのも、誰もが素晴らしいと思う色合いを持っているからです。ミダスメタルは真鍮の魅力を再現、仕上げることが出来るコーティング技術です。
真鍮の色をいつまでも楽しんでいきたいなら、メンテナンスもしやすくいろいろなインテリアグッズに施工できるミダスメタルを検討してみましょう。ご自宅や会社・お店をインテリアをアンティーク調な風合いに変化させて楽しんでみてはいかがでしょうか。

監修者からのメッセージ

監修者
監修者:毛受 進(2級建築士/1級土木施工管理技士)
サカンアートでは「世界の優れた左官材料の提供を通じて、日本の住環境をより豊かにする」事を目的としております。
左官でしか表現できない「おしゃれでありながらも居心地のいい空間づくり」。そんな左官材料を世界から日本に提供することでより豊かな住環境づくりのお手伝いができる存在となって参ります。

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