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モールテックスは割れる?クラックの原因と対策

モールテックスは割れる?クラックの原因と対策

モールテックスは、薄塗りでコンクリートのような表情を生み出せる左官材料として、住宅から店舗・ホテルまで幅広く採用されています。しかし採用を検討する設計者や施主の方から必ず挙がるのが、「モールテックスは割れるのではないか」という耐久性への不安です。

確かに、下地処理や施工手順を誤れば、表面にクラック(ひび割れ)が生じることはあります。一方で、原因を正しく理解し、適切な下地・施工仕様を守れば、モールテックスは一般的なモルタルよりも割れにくい素材です。そこで重要になるのが、素材特性を熟知した施工体制と製品選定です。

この記事では、左官建築材料の専門商社であるサカンアートが、モールテックスにクラックが入る原因、それを防ぐための施工仕様、万一の補修方法までを、施工者・オーナー双方の視点でわかりやすく解説します。

【今回の記事のポイント】
✔︎モールテックスにクラックが入る主な原因を「下地・施工・使用環境」の3つの観点で整理
✔︎割れを防ぐための下地処理・メッシュ・保護材など具体的な施工仕様を解説
✔︎万一クラックが発生した際の補修方法と、信頼できる施工体制の選び方を紹介

初稿:2026/7/14

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モールテックスにクラックは入るのか?まず知っておきたい特性

モールテックスは、ベルギーのBEAL社が開発したセメント系左官材で、2〜3mmという薄塗りでありながら高い防水性と柔軟性を備えているのが特徴です。この柔軟性が、下地のわずかな動きに追従し、クラックを起こしにくくする役割を果たします。

とはいえ「絶対に割れない素材」ではありません。モールテックスの表面は硬質なため、下地が大きく動いたり、施工時に必要な工程を省いたりすると、その力が薄い塗膜に伝わってクラックとして現れます。つまりクラックの多くは、素材そのものの欠陥ではなく、下地と施工に起因するものです。まずはこの前提を理解しておくことが、耐久性を正しく判断する第一歩になります。

参考までに、一般的なモルタルとモールテックスの「割れにくさ」に関する違いを整理すると、次のようになります。柔軟性を持つモールテックスは、下地の動きに追従しやすく、乾燥収縮によるひび割れのリスクを抑えられる点が大きな特徴です。

項目モールテックス一般的なモルタル
塗り厚2〜3mm(薄塗り)10mm以上が一般的
柔軟性高く、下地の動きに追従低く、硬く仕上がる
ひび割れのしやすさ割れにくい(要・適切な下地)乾燥収縮で割れやすい
防水性高い(水回りにも使用可)なし(防水処理が必要)

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モールテックスにクラックが入る主な原因

モールテックスのクラックは、いくつかの要因が重なって発生します。ここでは代表的な3つの原因を、施工者が特に注意すべきポイントとして整理します。

下地の動き・収縮によるクラック

最も多い原因が、下地の動きです。合板などの木下地は湿度や温度で膨張・収縮しやすく、その動きが薄い塗膜に伝わるとクラックの起点になります。特にテーブル天板や造作家具など、下地が動きやすい箇所ではリスクが高まります。反対に、コンクリートやモルタルのように動きの少ない安定した下地では、クラックは発生しにくくなります。下地の種類と状態を見極めた上で、適切な補強を行うことが不可欠です。

施工手順・乾燥条件による要因

モールテックスは、下塗り・メッシュ伏せ込み・上塗りといった複数の工程を、規定の乾燥時間を守って積み重ねる必要があります。乾燥が不十分なまま次工程に進んだり、一度に厚く塗りすぎたりすると、内部の収縮差からクラックが生じます。冬場の低温や急激な乾燥もリスク要因です。手順を守れる熟練した施工者かどうかが、仕上がりと耐久性を大きく左右します。

使用環境・衝撃による表面ダメージ

施工後の使用環境も無視できません。カウンターや床など荷重や衝撃が繰り返しかかる場所では、硬い物を落とすなどの局所的な衝撃で、表面に欠けやヘアクラックが入ることがあります。屋外や水回りでは温度差・凍結の影響も加わります。用途に応じた保護材の選定と使い方が、長期の耐久性を左右します。

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クラックを防ぐための対策と施工仕様

クラックの多くは、事前の設計と施工仕様で防げます。ここでは、設計者・施工者が押さえておくべき対策を3つの視点で解説します。

下地処理と補強の徹底

最も重要なのが下地処理です。動きの大きい木下地には、剛性を高める補強や、可撓性のあるプライマーの選定が有効です。異素材の取り合い部や入隅など、応力が集中しやすい箇所は特に丁寧な処理が求められます。下地が安定していれば、モールテックス本来の柔軟性が活き、クラックのリスクは大きく下がります。

メッシュ伏せ込みと目地・見切りの設計

モールテックスの標準施工では、下塗り層にファイバーメッシュを伏せ込み、塗膜全体で応力を分散させます。この工程を省くと、クラックが直線的に現れやすくなります。また、面積の大きい壁面や床では、あえて目地や見切りを設けて動きを逃がす設計も有効です。意匠と耐久性を両立させるには、施工前の割付計画が欠かせません。

保護材の選定とメンテナンス

仕上げに用いる保護材は、防水性・耐摩耗性を高め、表面のヘアクラックや汚れの侵入を防ぎます。用途(水回り・カウンター・床など)に合った保護材を選び、定期的に再塗布することで、長期にわたり美しい状態を保てます。サカンアートでは、使用場所ごとに最適な保護材をご提案しています。

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万一クラックが入った場合の補修と体制づくり

適切に施工しても、下地の想定外の動きや強い衝撃でクラックが生じることはあります。モールテックスは薄塗りの左官材のため、多くのヘアクラックは部分的な補修や再仕上げで目立たなくできるのが利点です。ただし、色や質感を元の面と馴染ませるには、素材を熟知した施工者の技術が不可欠です。

補修では、クラック部分を目地状に処理してから同系色のモールテックスを充填し、周囲と質感を合わせて再仕上げする方法が一般的です。目地や見切りをあらかじめ設けておけば、補修範囲を限定でき、意匠を損ないにくくなります。日常のメンテナンスとしては、保護材の定期的な再塗布と、鋭利な物や高温の鍋を直接置かない配慮が、表面ダメージの予防につながります。

だからこそ重要なのが、材料供給から施工、アフターまで一貫して相談できる体制です。サカンアートは創業65年、モールテックスをはじめとする輸入左官材料の国内インポーター兼ディストリビューターとして、全国の施工ネットワークと連携し、施工前の仕様相談から万一の補修対応までサポートします。水回り部分まで再現したショールームでは、実際の質感や仕上がりをご確認いただけます。

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まとめ

モールテックスのクラックは、その多くが素材の欠陥ではなく、下地の動き・施工手順・使用環境に起因します。裏を返せば、下地処理の徹底、メッシュ伏せ込みや目地設計、用途に合った保護材の選定といった正しい施工仕様を守ることで、モールテックスは一般的なモルタル以上に割れにくく、長く美しさを保てる素材だといえます。

2〜3mmの薄塗りで高い防水性と柔軟性を備えたモールテックスは、住宅から店舗・ホテルまで、意匠性と機能性を両立できる左官材料です。採用にあたっては、素材特性を理解した施工体制を選ぶことが、耐久性への一番の近道になります。

サカンアートでは、モールテックスの施工仕様に関するご相談や、施工事例・資料のご提供を承っています。クラックの不安なく採用を進めたい設計者・オーナーの方は、ぜひお気軽にご相談ください。お電話でのご相談は0120-78-1130まで承っています。

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監修者からのメッセージ

サカンアートでは「世界の優れた左官材料の提供を通じて、日本の住環境をより豊かにする」事を目的としております。
左官でしか表現できない「おしゃれでありながらも居心地のいい空間づくり」そんな左官材料を世界から日本に提供することでより豊かな住環境づくりのお手伝いができる存在となって参ります。

監修者:毛受 進(2級建築士/1級土木施工管理技士)

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