ビールストーンを使用した床のメリットや手順を解説

ビールストーンを使用した床の魅力

ビールストーン 床

住宅や店舗など、幅広い建物の床材として使用できる素材ビールストーン(bealstone)というものがあります。そのビールストーンについて、メリットや使用する際の注意点、施工手順の概要などを詳しく解説していきます。

【今回の記事のポイント】
✔︎ビールストーンについての理解が深まる
✔︎ビールストーンを使用する際のメリットや注意点がわかる

《目次》
ビールストーンはベルギー生まれ
ビールストーンのメリット
ビールストーンで床を仕上げる手順
ビールストーンを施工する際の注意
ビールストーン購入はサカンアート

ビールストーンはベルギー生まれ

ビールストーンは、ベルギーの会社「BEAL社」によって開発された左官塗材です。モールテックスと並んで、BEAL社を代表する製品となっています。
BEAL International
ビールストーンは、大理石の様な質感をしているのが特徴です。表面を研磨することで、光沢を伴った高級感のある仕上がりにできます。ビールストーンは、様々な骨材をモルタルで包んで膜をつくる新しい左官材で、テラゾーや研ぎ出しの雰囲気を薄塗りで仕上げられ、様々な色や天然の石、自然の中で取れた貝殻など、お好きな骨材を入れることができるため、大理石を使えないようなところにも用いることが可能です。ビールストーンが活躍できる場面は非常に広く、店のカウンターや什器の天板、テーブル等といった家具にも取り入れられることも珍しくありません。
ビールストーン
そして、床材として使用することも可能です。基本的には、骨材となる種石を敷き、その隙間をビールストーンで埋めていく形です。したがって、ビールストーンで施工を行った床面は、平で光沢がありながら、無造作に石が散りばめられている見た目となります。
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受付時間:09:00~17:30 (定休日:(日)と一部(土))

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ビールストーンのメリット

多種多様なデザインに仕上げられる

ビールストーンには、仕上げられるデザインの幅が非常に広いという強みがあります。まずビールストーン自体のカラーバリエーションが多く、その上、専用の顔料を加えることで、色味を大幅に変えられます。黒い色で仕上げてシックな床にしても良いですし、白系統の色で落ち着いた雰囲気にすることもできます。もちろんモノクロだけでなく、カラフルで個性的なこだわりの床にすることも不可能ではありません。

ビールストーン カラー
同様に、骨材となる種石も様々な色を持ったものを使用可能です。したがって、色の組み合わせによって、多種多様な床のデザインを作り上げられます。ビールストーンとは全く違う色の骨材を選んで、唯一のコントラストを生み出すというのも、ひとつのテクニックです。ビールストーンと同系統の色の骨材を使用すると、統一感が生まれるでしょう。
ビールストーン 床
そして、種石のサイズは特に限定されていないため自由に選べます。例として、数mm程度の小さいものから、こぶし大のものまで使えます。小さい種石を使用すれば、近くから見ると細かな模様となり、遠くからは一色に見えるような仕上がりになります。大きな種石であれば、個性的なデザインとなりオリジナル感も高まるでしょう。そのように、アイデアによって骨材の色だけでなく、大きさや形でデザインを決められるのも、ビールストーンの魅力です。また、石とは異なる光沢を放つ金属や、透明感のあるガラスを骨材として取り入れるという選択肢もあります。
 
ビールストーン

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耐久性が高い

ビールストーンには、耐久性が高いという強みもあります。多少強い力がかかる程度では、大きく破損したり、一部が欠けたりするようなことはまずありません。そして、硬度の高い石や金属を骨材として使用することで、耐久性を高められます。よって、数十kgの体重がある人が何度も往復するような場所の床材として、問題なく使用することができます。また、水硬性石灰や鉱物、様々な骨材と混和液で施工をするため、追従性を発揮できます。何らかの原因で下地が動き、床全体に力がかかったとしても、ヒビが入りにくいです。

ビールストーン

少ない厚みで施工できる素材

ビールストーンの、耐久性が高いという性質は、薄い施工ができるという強みに繋がっています。床材として用いる場合、デザイン上の問題がなければ、10mm程度の厚みで施工できる場合も珍しくありません。そのため、床のリフォームを行う際に、既存の床材を取り除かないまま、上からビールストーンを敷くという施工も実現可能です。床面が10mm程度高くなった程度では、生活スペースが大きく圧迫されたり、違和感を感じたりすることはまずありません。

ビールストーン

定着力が強い

ビールストーンには、下地との橋渡し役を担う、プライマーが用意されています。そのプライマーを使用すれば、幅広い種類の下地に対して、強い定着力を発揮できます。よほど特殊な素材でない限り、剥がれてしまうリスクは少ないです。プライマーを使ったビールストーンの定着力は、垂直の壁に施工することができるほどの強さです。その定着力のおかげで、リフォーム工事を行う際に既存の床材の上からでも、剥がれることを心配せずに施工ができます。

ビールストーンで床を仕上げる手順

ビールストーンを用いて床の施工を行う場合の工程として、まずは養生が必要です。また、床の限られた範囲にのみ施工するのであれば、養生と共に枠組みを行います。そうして、準備が完了すれば、プライマーの処理を行った後、ビールストーンを流し込んでいきます。流し込むビールストーンは、リキッドパウダー顔料を混ぜ合わせたものです。そこに、小さな種石を加えます。大きな種石の場合は、あらかじめ床面に設置しておいたり、後から任意の場所に置いたりすることも多いです。

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ビールストーン 材料

流し込んだビールストーンが硬化し切ったら、研磨作業へと移ります。専用の研磨パッドを取り付けた工具を使い、まずは目の大きな番手で研ぎ、目立った凹凸をなくすことが必要です。その後、細かい番手で磨き、光沢を持つビールストーンに仕上げます。硬度の高いビールストーンや種石を削る作業となるため、広い床面の研磨が完了するまでに、1週間以上かかることも珍しくはありません。そして、最後に専用のオイルでコーティングすれば、完成です。

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施工 ビールストーン

サカンアートでは講習会を実施しています。講習では実際の施工の流れをご説明させていただきます。工法が気になる方ぜひ、講習会への参加をご検討ください!

ビールストーンを施工する際の注意

ビールストーンは、研磨によって強い光沢を放つことができる点が強みのひとつです。その強みを活かすためには、高い研磨技術が求められます。特に床は、施工範囲が非常に広いため、技術がなければ均一な状態に仕上げるのは難しいでしょう。よって、数多くの研磨や左官の経験がある熟練の職人が、ビールストーンを用いた床施工を行うことが望ましいです。また、ビールストーンと組み合わせる、種石の選別にも注意しなければなりません。ビールストーンは、BEAL社製以外の、幅広い種石と組み合わせることが可能です。けれど、どのような種石でも使えるというわけではありません。
ビールストーン
特に時間の経過と共に収縮する素材は、隙間ができて取れてしまう恐れがあります。そうすると、穴が開いて見栄えが悪くなると共に、穴を起点としたクラックが入るリスクが高くなります。どちらも、ビールストーンの強みを損なってしまうため、種石選びには注意しましょう。状態が変化せず、耐久力が高いものを選んでください。不安であれば、BEAL社製の種石を採用するのがおすすめです。
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ビールストーン購入はサカンアート

ビールストーンを床材として使用するためには、ベルギーから輸入しなければなりません。ただ、直接ベルギーのBEAL社から取り寄せるのは、手間がかかるでしょう。そんな時は、ぜひサカンアートから購入することをおすすめします。サカンアートは、海外の左官材料を数多く取り揃えている販売サイトです。基本となるビールストーンのパウダーとリキッド、顔料と種石は、ひと通りサカンアートで購入できます。さらに、保護材として使用するオイルや、研磨に必要となるパッドセットなどの取り扱いも豊富です。よって、ビールストーン関連の道具と素材を、サカンアートでまとめて揃えることは不可能ではありません。

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また、サカンアートには、実際に素材を購入する前に、リーズナブルな価格で30㎝角のタイルのようなサンプルを購入できるという強みもあります。サンプルとして選べる色は、WHITE MIRRORやDALMATIANなど、非常にカラーも豊富です。実際の施工に近い1000番研磨仕上げのサンプルなので、カタログで見るよりも現実的な判断材料として使用できるでしょう。複数のサンプルを作成し、それらを比較した上で、実際に購入する素材を選ぶというのもひとつの方法です。ご不明な点や詳細については、お気軽にお問合せください!

監修者からのメッセージ

監修者
監修者:毛受 進(2級建築士/1級土木施工管理技士)
サカンアートでは「世界の優れた左官材料の提供を通じて、日本の住環境をより豊かにする」事を目的としております。
左官でしか表現できない「おしゃれでありながらも居心地のいい空間づくり」。そんな左官材料を世界から日本に提供することでより豊かな住環境づくりのお手伝いができる存在となって参ります。

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最終更新日: